2000年、京都国立博物館が伊藤若冲展「没後200年若冲」を開催した。最初はガラガラだったのが、後半になって盛り上がり、館員を驚かせた。マスコミでの宣伝もなかった(若冲をワカオキさんと読む人も多かったらしい)。
ある大学生が、卒論でこのブームに取り組んだ。その結論は、偶然この展覧会を見た若い世代の人たちが、当時普及し始めていたブログで、「スゴイ」と発信したのが最大の理由だというものである。
しかし、ふりかえってみると、このわたしだって当時のスタローンに負けず劣らず牌がそろっていたのではないかという気がしないでもない。途中いろいろあって、以下が最後の一文。
つぎはわたしの番だ。Eye of the Tigerが聞こえてきた。
スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。 ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。 シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...