2016/07/28

梅雨明け

長野駅で降りると、灼熱の太陽。
 数年ぶりに高速バスを使った。
 その間にいろいろ変わっていた。
・料金箱脇に注意書きが5言語で書かれている。日本語の内容は「シートベルトの着用お願いします」。英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語。
・発車時の案内放送の内容が増え、最後に免責事項の説明がある。
・サービスエリアでの休憩後の発車時刻が運転手の説明に加え、時計盤が料金箱の上に置かれる。
 外国人利用者が増えている。

 この高速バス、ネットで予約すると、1,500円で乗れる。ちょっとおそばを食べに、という人がいてもおかしくない金額だ。
 新宿バスタも初体験。意外にガランとしている。

2016/07/26

障害者施設に刃物持った男

号外出る。
朝日新聞
26日2時40分ごろ、相模原市緑区千木良の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人心肺停止状態。
 続報で、容疑者の優生思想が指摘されている。自殺報道同様なみの配慮WHOガイドラインも。

2016/07/24

思わぬところから取材






 没になったと思っていたら、しばらくして掲載された。西日本の新聞に初のコメント。Dコートという討論塾に関するもの。人格と議論を切り離せるかが課題。

2016/07/21

言い換え

吉野孝雄『外骨戦中日記』河出書房新社。

 8月14日の欄に「降伏」とある。放送は翌日だから、後になって記されたとも。それはともかく「降伏」。ちなみに永井荷風は「戦争停止」「休戦」。

「日本の敗戦の日を正確にいうなら」「ミズーリ上で降伏文書に署名した」「9月2日ということになるだろう」。

 こうした言葉の言い換えについて、中島健蔵は「ポツダム宣言受諾とは、無条件降伏を意味し、敗戦を意味するにもかかわらず、『終戦』といいくるめるようなどうにもならない体質は、そのまま残っているのである。そういう体質を改めようとする努力に対しては、依然として根強い抵抗が、亡霊のように、『雨過天晴』の日本の上空にただよっている」と書いている。

 吉野曰く「それは現在も続いている」。そして、それらを支えるのは政府だけではない。
 撤退→転進、全滅→玉砕、事故→事象、ヤジ→自席発言、戦争→有事、約束を破る(例:再延期)→新しい判断、とゾロゾロ。


2016/07/20

man→person

今世紀、マーク・ボイル曰く、"No person is an island".
17世紀、ジョン・ダン(イングランドの形而上詩人曰く、"No man is an island".

吉田奈緒子さんの連載「半農半翻訳な日々」(scripta no.40)、第8回「人は孤島にあらず」で知る。


2016/07/14

あれから40年

大学時代、高群逸枝や伊藤野枝の著作を読む友人に囲まれていた。
1970年代前半はそんな時代だった。

村に火をつけ、白痴になれ―伊藤野枝伝』。

著者の栗原康さんは現代の野枝のような。

次は『大杉栄伝―永遠のアナキズム』夜光社を読もう。

2016/07/11

一夜明けて……

政党のホームページ、いまさらながら。
いくつか検索。

  • 自民党 党名で検索すると、トップに選挙特設サイト。https://special.jimin.jp。しかし投票結果はない。<TITLE>は、「2016年 参院選特設サイト|「この道を。力強く、前へ。」自由民主党。 
  • 公明党 党名で検索すると、トップに選挙特設サイトの開票結果が出てくる。http://www.komei.or.jp/campaign/sanin2016sokuhou/
  • 民進党 https://www.minshin.or.jp。いろいろな情報が混在。「幹部メッセージ」はあまりにも内輪な表現。画面上方には既に「衆院選公認内定候補」。画面下半分に選挙結果。
  • 共産党 http://www.jcp.or.jp/  当選者情報あり。<TITLE>に「……中央委員会」とあり、びっくり。政党のホームページではないのだろうか。
  • おおさか維新 https://o-ishin.jp/sangiin2016/。インパクトはある。選挙結果はない。<TITLE>は、古い政治を壊す。新しい政治を創る。|おおさか維新の会 2016参議院選挙。

 今回の選挙ではレッドパージもどきまで登場。「学校教育における政治的中立性についての実態調査」。まさかということまでする政権党。

 本のベストセラーは、宗教団体の買い占めもあるが、時代の雰囲気の指標。あんな本、こんな本が売れるのだから。



 映画「花、香る歌」。黒い衣装のチェソンが先生宅をめざして、ひたすら雪原を歩くシーンが水墨画のようで美しい。景福宮の慶会楼が使われたようすが再現されている。


2016/07/09

「やさしさ」のやさしい備忘録

 1973年 9月15日 敬老の日、国鉄は東京の中央線に「シルバーシート」設置
 1974年 4月 荒井由美「やさしさに包まれたなら」発売
 1981年 6月 栗原彬『やさしさのゆくえ:現代青年論』筑摩書房
 1988年 日本環境協会、エコマーク「ちきゅうにやさしい」を制定
 1993年 4月 旅行業者は、旅行業公正取引協議会の決定にもとづいて、パンフレットに「旅行地の旅情を表現するために写真などを使用する時は『写真はイメージです』と表示する」ようになる。
 1995年 9月 大平健『やさしさの精神病理(岩波新書)
 1996年 7月 アトランタ五輪女子マラソン3位の有森裕子、「初めて自分で自分をほめたいと思います」と発言。高石ともやの「自分をほめてやろう(1993年リリース)から。
 1997年 5月 JR東日本、「シルバーシート」を「優先席」に改称
 1998年 5月 桜井哲夫『「自己責任」とは何か(講談社現代新書)
 2008年 1月 森 真一『ほんとはこわい「やさしさ社会」(ちくまプリマー新書)
 2010年 1月  原田曜平(博報堂)が『近頃の若者はなぜダメなのか(光文社新書)で「だてマスク」にふれる
 2015年 7月 『ひとびとの精神史(全9巻)岩波書店、刊行開始

「やさしさ」のデータ




「自己責任」のデータ


「やさしい」は、語感も「やさしい」から、抵抗感なく使われるのだろう。
凡例:記号は先行研究間の一致度を示し、◎、○、△、□の順で、低くなっていく。

図の出典はこちら。
越川靖子 (2009) . ブランド・ネームにおける語感の影響に関する一考察 商学研究論集, 30, 47-65. 



2016/07/08

インタビュー記録の見本

平松洋子 (2016).『食べる私』文藝春秋。

インタビューはいい記録ができて初めて意味を持つ。
本書はそのパターン1(ボクの中の分類、あと2つある)のいい見本。

2016/07/05

Shall we 選挙 ? →7/10

自由と平和のための東京藝術大学有志の会」が、選挙に行きたくなるポスターを公募している。締切は7/9。

人気作品はダウンロードできる。

参院選 思うまま若い1票を 東京芸大で選挙ポスター展」東京新聞、7/3付け
選挙に行きたくなるポスター 芸大有志らネット公開」東京新聞、7/5付け

ポスターには「選挙に行きたくなる」言葉が並ぶ。

「結婚相手を選ぶように政治家を選んだら、この国はきっと素敵になると思う」
「大事なことはたいてい面倒くさい」
「棄権はキケンと読みます。」
「#こどものみらいにぜいきんつかえ !」
「CDを買わなくても投票できる」
 ……

2016/07/03

ダブルなのに

「守る」にはふたつの意味がある(新明解国語辞典)。

 1. 他から侵されないように、防ぐ。
 2. 他との間に決められた状態を、破らずに持ち続ける。

 憲法を守る、9条を守る、と言うときの「守る」にも、protectとkeep、両方の意味が含まれる。だが、守るには「護」の字が当てられることも多く、憲法を守ると言ったとき、保護を想起させられる。2の意味が後退する。
 「改憲」ということばも、1の意味を際立たせ、結果として2の意味を後退させる。
 憲法は約束と同じ。約束を「守る」ように、憲法を「守る」。現状を憲法に沿わせる。それが「守る」。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...