高さんは、作家の高史明さんと同姓同名。学生時代、彼が編纂した『ぼくは12歳』(1976年刊)を読んだことがある。この本で、はじめて彼の名前も知った。その高さんと同姓同名であることが、若い高さんの誇りかと思っていたら、そうではなかった。史明という個別の名前ではなく、コリアンらしいというカテゴリーレベルで名前が見られた。以下は、『レイシズムを解剖する』の「はじめに」からの引用。
1980年に生まれた私が在日コリアンを巡る問題に対する関心を抱いたのは、"高史明"という名前がコリアンであることを推測させるものであったために子どもの頃に繰り返し投げかけられた差別的な言葉がきっかけであった。■
あらためて調べたら、文庫版『新編 ぼくは12歳』には、両親と読者との往復書簡が収録されている。久しぶりに読んでみよう。タイトル買いしそうな『高史明の言葉 いのちは自分のものではない』も。
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『レイシズムを解剖する』の装丁は、Studio621の林智子さん(と、珉哲さんも?)が手がけている。