日本国憲法ができた時、子供の名前に「憲」の字をつける親が多かったそうです。私のおやじもそう。「新たな歴史が始まる」と喜んで、私を「憲史」(けんし)と名付けたと聞きました。
刻々と変わる世界情勢に柔軟に対応できるような憲法にすべきだと思います。
(朝日新聞、2017年4月30日朝刊)。
「柔軟」はいっけんいいことばのように聞こえるが、要は、そのときどきの情勢に流されること。しかも、肝腎の「世界情勢」の理解はいかようにもなる。恣意的だ。そんな怪しいものに「柔軟に対応」して、いったいどうなるのか。
憲法の役割は理想を追求すること。おやじさんの思いは伝わっていないのだろうか。