相対化について言いますと、日本語と英語だけではなく、もう1つ別の言語を学ぶということがとても大事だと思います。3つの言語を知ることによって三角形が形成され、ものの考え方がより相対化されます。
二点では直線にしかなりませんが、3つの点があって三角形になることで空間化する。さらに多ければ円に近づき、ますます相対化することになる。これが人間の幅につながるのだと思います。
最近の日本の風潮としては、第二外国語をとらなくていいという学校が増えています。これはとても残念なことで、言語の初歩をかじるだけでも、「こんなに考え方が違うんだ」という発見のある場合があります。
ことば以外でも、3の意義はあてはまる。社会は3人から。だし、二分類がうまくいかない場合、いきなり4になると、4象限を構成する2軸を考えなければならない。しかし、うまく行く保証はない。4点は結び方によってねじれるが、3点だとねじれない、とか。「はい」と「いいえ」の中間も絶妙だし。
国際比較も3カ国になると、ひろがる。ボクがよく引用するのは米韓日の浮気調査(Buss, et al., 1999の研究)。回答者は大学生。身体的浮気と心理的浮気のどちらを嫉妬するか。