2017/11/14

文章の矢印

前回、「(金子)文子の思想が太い矢印のように地べたを走り始める」で終わったブレイディみかこさんの連載。11月号では冒頭で矢印が登場する。
クリスマス休暇をアイルランドで過ごしたマーガレットは、ダブリンの地下に溜まったマグマが巨大の矢印のように一つの方向に流れ始めているのを感じた。それは綿密に、周到に計画された軍事作戦ではなかったが、蜂起に向け静かに助走を始めた人々の情念にはやむにやまれるパワーがあった。
女たちのテロル 8 「鳩のように静かに、蛇のように企てよ」図書11月号

視覚的なものより、はるかに迫力がある。



文章に出てくるマーガレットとは誰なのだろう。先月号と今月号を読む限りで特定できない。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...