「ニューズウィーク日本版」 2017/ 5/15 19:25 配信
ドナルド・トランプ米大統領が就任してから「ドナルド」という名前の人気が急落している。米社会保障局が12日発表した「2016年に誕生した赤ちゃんの名前リスト1000」によると「ドナルド」は前年から後退した。
「ドナルド」は前年443位から45ポイント落として488位。命名に関する情報サイト「BabynameWizard.com」の創設者、ローラ・ワッテンバーグは「トランプ支持者でさえ、自分の子にドナルドと名付けることはまずない」と指摘する。彼は「両親は一般的に議論の余地があるものに因んだ名前を付けたくない」と説明したうえで、トランプの人気がなくなりつつある可能性を示唆した。
トランプ同様に嫌われている名前がある。ヒラリー・クリントンの「ヒラリー」はリストにすら載っていない。「ヒラリー」は、前回、民主党からの大統領候補指名を争ったとき以来ランクインすらしていない。
巷を騒がせた人物の名前が露骨に敬遠される動きは過去にもあった。女の子の「ケイトリン」という名前は、2014年の600位から翌年に500位まで順位を上げる勢いだったのに、2016年には「ケイトリン」と読む3種類すべての表記でランク外となった。考えられるのは、1976年モントリオールオリンピックの金メダリスト、ブルース・ジェンナーが性同一性障害を公表した後に、女性名のケイトリン・ジェンナーに改名したことだ。2015年、女性姿でファッション誌「ヴァニティ・フェア」7月号の表紙を飾ると、保守系メディアの米報道番組FOXニュースが番組で侮辱したのをはじめ、他メディアも続き、全米で物議を醸した。
2016年に最も人気だった男の子の名前トップ5は、ノア、リアム、メイソン、ジェイコブ、ウィリアム。女の子は1位から順に、エマ、オリビア、ソフィア、アバ、イザべラで、人気女優やモデルを連想させる結果となった。
一方不人気だったのは、男の子が、フランキー、デショーン、ジェイビオンなど。女の子は、ジャニヤ、ジョセリーン、リビー、プリンセス、シドニーだった。
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一般に、大統領の名前は人気がある。
Rogerson, 2016:赤ちゃんの名づけにおける月や祝日、大統領の誕生日の影響
【抄訳】
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ボクの知っている範囲では、アメリカ、そして台湾が名前の公式データを公表している。日本はない。研究環境にも影響する。
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「Yahoo!知恵袋」アメリカの改名に関する法律