昨日、構内を歩いていると「今日で停年退職です。お世話になりました」とあいさつされた、目をまっ赤にしながら。そのKさんとはいろいろ縁があった。
前任校でお世話になった地震学者のKさんと似た風貌で、一方的に親密感を持ったこと(Kさんはその後東大に移り、志半ばで亡くなってしまった、彼が生きていたら、と思わずにはいられない)、妻の職場の上司と懇意であったこと、赴任したばかりに就いた学生委員会で事務局を勤めていたこと(その他いろいろ)から、授業で学生に東経大の歴史を話してもらったりした。色川大吉さんのこと、図書館のことなど。
停年退職者慰労会が中止になり、お礼を言う機会が…と思っていた矢先のことだった。
「短い間でしたが、こちらこそお世話になりました」。言えてよかった。
夜は千駄ヶ谷で研究会。ふだんの会場が地震で使えないため、近くのレストラン「ジャスミン食堂」に変更しての開催となった。メンバーの家族が被災したため、そのカンパを集めた後、平均年齢が50代後半のわれわれは風評被害にあっている農産物をどんどん買おう、となった。が、どこで買えるのか。