暴力的ビデオゲームと非暴力的ビデオゲームのプレイと嗜好にパーソナリティが関係しているか
Chory, R. M. and Goodboy, A. K. (2011). Is Basic Personality Related to Violent and Non-Violent Video Game Play and Preferences? Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking, 14(4), 191-198.
◎要約
利用と満足モデルによれば、暴力的ビデオゲームのプレイ頻度と嗜好性にパーソナリティが関与すると考えられる。研究参加者は、パーソナリティ尺度、暴力的ビデオゲームのプレイ頻度、最もよくプレイするビデオゲームソフトについて回答した。結果は以下の通りである。開放性は高いが協調性の低い人ほど暴力的ビデオゲームに興じる。さらに、開放的かつ外向的だが協調性は低く神経質でない人ほど、一般に暴力的ビデオゲームでプレイすることを好む。結果によれば、パーソナリティは既存メディア利用よりも暴力的ビデオゲーム利用を規定する可能性が高い。その際、規定力をもつパーソナリティ次元はメディアタイプに左右されないと考えられる。
Abstract
Based on the uses and gratifications perspective, personality was expected to relate to violent video game play frequency and game preferences. Participants completed measures of personality and frequency of violent video game play, and identified their most frequently played video games. Results indicate that individuals higher in openness but lower in agreeableness played violent video games more frequently. In addition, more open and extroverted but less agreeable and neurotic individuals generally preferred to play video games that are more violent. Results suggest personality may be more predictive of violent video game use than traditional media use, though the predictive personality dimensions may be consistent across media types.
◎コメント
メディア利用にパーソナリティが関係するという研究もされているようだが、パーソナリティがメディア接触を規定するというロジックがいまいちわからない。
フルネームで呼んでくれてありがとう
スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。 ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。 シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...
-
バニアード (1999)の『 心理学への異議 』( 鈴木聡志 訳 2005)はいい本だ。内容も訳も。 その本の原注に、以下のような記述があったのをすっかり忘れていた。 心理学研究で調査される人を表現するのに「被験者(subject)」と「参加者(participant...
-
■コートネームとは 2013.7.5 http://www.osaka-shoin.ac.jp/life/report/2013/07/p=13896 バスケットボールのように展開が速いスポーツでは、いちいち「綾小路麗華シュ~~~ト」なんて名前で呼んでいる時間がないので...
-
『 卒業論文のデザイン 』読者のみなさんへ 文中で紹介した文献の改訂版、読書案内向きの新刊が出ています。以下はそのご案内です。 ▼p.16 「型を知り手本をまねる」最下行 『APA論文作成マニュアル第2版』→ 『 APA論文作成マニュアル第3版 』 ▼p.29 「コラム6 」C...