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ミドリさんこと、木村ミドリさんは、97歳で、電柱の突き出た家の住人。その彼女の人生と、家の中を調べて書いた本だ。
僕の関心は、変な家もさることながら、ミドリという名前にあった。名前については、3ページにわたって書かれている。以下は、それとは関係なくおもしろかった箇所。彼女の兄のエピソードだ。
病院の採用試験で面接を受けるとき、会場が3階にあった。「長い階段だな」と思って段数を数えながら上っていった。そうしたら、面接官の最初の質問が、階段の段数だった。正しく答えると、感心されて、点数が1つプラスされ、合格した。
実は、彼は息を切らして会場に入ると、「長い階段でしたね」と面接官に話しかけたのだという。だから、上記の質問が出てきた。
運は待つのではなく、そのきっかけは自分でつかものだ、ということをミドリさんは話してくれた。
受験者が面接の質問を作ってしまう、とはイイ。