会議が終わると、その足で、すぐ長野に向かった。
今回の用事は母の受診と、今後の治療方針の話し合い。
いまかかっている病院では積極治療はしない方針で相互に一致している。元気な頃、母もそう言っていたし、ボクたちも同様。医者も、恩師から、そのような指導を受け、自分も賛同していると、つねづね口にしている。
その点で問題はないのだが、そろそろ終末期体制に、と言われ、老人ホームの提携先医院をメインにしようということになった。
ところが、その医院の方針が今までの病院と異なる。検査をよく行い(当然、いい結果が出るわけがない)、投薬。
いまや母に決断能力はなく、ボクたちが意をくんでやるしかない。
老人ホームに入って、もうじき1年。移ったばかりのころを思い出すと、この1年の下降ぶりが激しい。痴呆の人の多い階で、憤慨していたのだが、いまや、そんな面影はない。気のせいか、目には涙がうっすり。
2012/10/04
フルネームで呼んでくれてありがとう
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