「作家で精神科医のなだいなだ(堀内秀=ほりうち・しげる)さんが6日死去。83歳。東京都出身」。
なだいなださんがわが高校にやって来て講演をしてくれた。45年前のことだ。
冒頭でこんなあいさつをした。
「わたしはやだいやだではありません」。
この一言で講堂に笑い声が響いたのは言うまでもない。
校長室の前あたりに、彼の色紙が張り出された。しばらく揮毫を覚えていたのに、思い出せない。
最後に読んだのが「ちくま」に連載していた「人間、とりあえず主義」の177回。「カユザック事件とメディアパール」。
合掌。
合掌。
「完璧を求めず、とにかくやってみて、ダメなら直せばいいさ」が口癖だった、と立尾良二記者(東京新聞)。