2013/10/04

外国体験の意義

簡潔だけど、いい文章に出会った。
『大学時報』の7月号
巻頭の「だいがくのたから」がICU編。
正面のマクリーン通りの桜にちなんだ話だ(「桜」←「咲く」+「ら」)。
その最後の方で、著者(不明)は海外留学の意義に触れ、「まず世界との違いを学び、そしてまた世界との深い共通性を見いだすことによって、日本をも理解することではないだろうか」。
一見、何の変哲もない文章だが、心にふれた。なぜか。
先日、学生に海外研修の感想文を出してもらった。その中に「違い」ではなく、簡単に評価をくだしてしまっている記述を見かけ、「違いを違いとして認めようよ」、寛容であれ、と言いたくなったからだ。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...