2015/05/07

演技と素の境界

 授業の下見で新宿へ。

「身体表現ワークショップ」の最後の3回(とは言っても2限続きなので、時間上は6回分)を、清水きよしさん(パントマイミスト)にお願いしている(チコさんによる紹介)。
 清水さんの授業のようすを見たくて、専門学校にお邪魔した。

 こんな授業だ。
「基本的な身体の動かしかたや意識に集中し、空間や物に対して身体がどのように感じ、反応するかを学ぶ」。

 今日は、その第4回。
 受講者は全員が声優希望である。そのせいだろう。あいさつも出席を取る時の返事もよく通る声だ。

 身体動作の基本練習(これ自体、結構ハード)の後、最後に、各自が自己流で壁のパントマイムをやった。他の受講者は、何をしているところかを当てる。
 ある学生のパントマイム。窓拭きをしているように見えたのが、途中から何を演じているのかわからなくなった。それを見ていた学生がこう推測した。
「最初は窓拭きだったのが、やっているうちに何をすればいいかわからなくなったようす」。
 正解。
 本人も他の学生も清水さんも爆笑。
 演技のようで演技でない。
清水さんの東京公演は6月19日。KAMEN(1983年初演)。

パントマイムショー(Youtube
 2013年《野外劇団 楽市楽座》東京・東大和市公演

フルネームで呼んでくれてありがとう

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