2021/01/13

「菜」と「英文」

蔡英文さんの自伝『蔡英文自伝』を読み始めた。ありがたいことに、冒頭から、名前に関する記述が出てきた。

その前に。

本書の副題は「台湾初の女性総統が歩んだ道」である。調べると、原題は『洋蔥炒蛋到小英便當:蔡英文的人生滋味』、『玉葱の卵炒めから小英弁当へ:蔡英文の人生の味わい』。案の定、女性云々はない。日本の現状に合わせた副題というわけだ。

表題にある「玉葱の卵炒め」とは父親の大好物。彼女に「唯一作ってくれた一皿」だという。玉葱は父親の故郷、屏東の特産品だ。「小英弁当」の意味は、読み始めた現時点ではまだわからない。

さて本題に入る。

■私は「菜」英文じゃない

小さい頃から私の名前、英文〔英語の意〕についてからかわれることがあった。私の英語がひどいのは先天的なものか、それとも後天的なものなのかと言うのだ。以前に一度、英文という自分の名前が良くないから、自分の英語がこんなにひどいのかもと疑ったことさえあった。

彼女の名前は「蔡瀛文」となるはずだった。ところが、「瀛」は画数が多くて書くのが大変、と父親が言って、音が近い「英」という字になった。

まだ英語が苦手だった中高校生時代、同級生は彼女の名前「蔡」と同じ読みの「菜」〔へたくその意〕を引っ掛け、菜英文とからかった。

彼女の英語力は大学入学後、「メキメキ上達」。「菜」英文から抜け出した。台湾大学卒業後、コーネル大学修士課程を経て、ロンドンスクールオブエコノミクスで法学博士を取得する。

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結局、蔡さんの英語力は名前どおりになった。いい名前だ。