2011/02/11

この35年の変化

先日「NHK放送文化研究所年報」55号が届いた。
巻頭論文が「男女間および年層間における意識差の変動状況:『日本人の意識』調査の結果から」。
少々わかりくいタイトルだが、サブタイトルにあるように「日本人の意識」調査の35年にわたる変化を扱ったものだ。この調査は、1973年から5年おきに実施されていて、最新分が2008年調査。
この35年間で変化の激しい(サンプルの構成も変わっているだろうから、日本全体の変化と見るべきだろう)項目がいくつもある。
詳細は本文を見てもらうこととして、いくつかピックアップしよう。

職場の付き合いで、形式的付き合いが増え(11%→24%)、全面的付き合いが減少(59→39)している。職場での不満に対して、静観が37→50、組合でが32→18に。
子どもの教育では、女子の大学までが、22→52に。
婚前交渉では、不可が58→23、愛情で可が19→44。
近隣付き合いは、形式的15→26、全面的付き合い35→19。
政治的有効性感覚の低下…。

学生時代を過ごした70年代とは大違い。「昔は…」が口をついて出てきそう。

フルネームで呼んでくれてありがとう

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