2011/09/28

赤とんぼ

今週のあたまを札幌で過ごした。目的はインタビュー調査。いま札幌は半袖と長袖の人が半々ぐらいという中間的な気候で、快適だ。

札幌駅から北大に向かう途中に古書店がある。冷やかし半分に寄ったら、中川六平の『「歩く学問」の達人』が100円で並んでいた。晶文社のあの懐かしいカバーが懐かしく、つい買ってしまった。中を見ると、蔵書印(判読不能)が押され、ところどころ蛍光ペンによるマークがある。誤植には校正記号まで書かれている。マーキングの箇所を見ると、ボクの関心に近い。いつものようにあとがきに行くと、「インタビュアーはインタビューされているんだよ、六平」というくだりが飛び込んで来た。これからインタビューしようというボクをまるで待っていたかのような出会いだった。偶然はおもしろい。

サステナビリティ・ウィーク」という横断幕がかかげられた正門を抜けると、構内はゆったりした空気が流れている。

北大植物園は絵を書く人と散策する人が半々。その中をボクは『歩く…』を読みながら歩いた。誰かとぶつかる心配もなく、読めるのがいい。

園内は赤とんぼの群舞。一足先の秋体験。

帰宅したら、母の検査結果と、苫米地さん家のお米が届いていた。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...