2012/01/07

「医す者として」+α

今年初の映画は「医す者として」。

同郷のIさんに、公然と「強制されて」w、「ポレポレ東中野」へ(活気のある、いい映画館だ)。

今日の上映は統合院長の夏川さんのトーク付き。話の冒頭、「冬にふさわしくない名前ですが」で笑いを取る、「若月の一番弟子との紹介がありましたが、お酒の方で」と、おもしろい人だ。15分という限られた時間の中で出てきた話のひとつがお酒のこと。宴席で、故若月院長は積極的にお酒をついで回ったという。それがさまざな場で潤滑油として作用したらしい。ただし、彼は自宅では一滴も口にしなかったし、立って仕事をしていたという。

佐久総合病院は、当初から5:3:2(ゴーサンニ)の法則で運営されてきた。病棟診療5、外来診療3、地域活動(在宅医療)2、という力配分をさす。一人の医師がいろいろな場面で一人の患者を診てきた(若月院長曰く「2足のわらじ」、専門的医療とトータル医療)。患者の家に行くことで、得られることも多い。周りの環境や日常生活のようす、家の雰囲気、…。ところが、医療の「高度化」で、複数の医師が一人を診るようになったことで、人ではなく、症状が基本単位になってしまった(少々陳腐な表現だが、勘弁してくれ)。

佐久総合病院は、この数年で変貌を遂げる。今後の医療体制のモデルになるのかどうか。

窓口にあった、かわいいクッキー(南沢共働学舎謹製)を買って帰った。

◎おまけ
映画館の階段に映画館のポスターが貼られている(一点物)。そこには、あたかも、ボクが来るのを待っていたかのように、こんな言葉が書かれていた。
「無名って無敵だ」
ボクがいましている仕事は相手を弱くしているのかもしれない。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...