「彼女をWisdomと命名しようか、それともEleganceと命名しようか:中国における名づけ」
▼抄録
名付けは重要なコミュニケーション行為である。(狭義の)名前は、アイデンティティや社会状況、文化条件といった諸側面を担う。本研究では、中国の名付けに関するいくつかの問題を考える。研究結果によれば、名付けには複数レベルの意味ー親の期待や出生状況、家系、親の愛情ないし情愛、記念、性別標識ーが含まれている。人の日常生活に及ぼす名前のインパクトは一般に象徴的なものと見られているものの、名前には個人をやる気にさせ、鼓舞する力があると信じられている。よい名前とは、意味があり、親の願いや希望、情愛が込められ、耳に心地よいものである。
◎コメント
名付け側に焦点を当てた研究である。名前の向こうに、現代中国文化が透けて見える。