2013/02/23

「暴走」族

老夫婦(92歳と87歳)。

夕食に招待されたとき、友人が「長生きの秘訣は何ですか?」と尋ねると「息をするのを忘れないことです」。
少し硬めの肉を歯のない歯茎でかんでいるのを見て「すごいですね」と言うと「歯はないのですが長年歯茎でかんでいると歯茎が丈夫になって、肉は十分かめますよ」。
「入れ歯はどんな時にするのですか?」と尋ねると「それは歯を磨くときですよ」。
大笑いの連続。

「この前、入れ歯を題材にしてつくった川柳が新聞に載りましてね」と妻。
尋ねると、
「合わぬはずジイチャンそれは私の歯」。
ここで、また大笑い。

この老夫婦はユーモアで老いを横へ吹き飛ばしながら楽しく生きている。

柏木哲夫さんの「老いを楽しむ(下):ユーモアのすすめ」から(東京新聞2013.2.23)