2013/02/04

『生きるということ』

フロムの『生きるということ』を、この年になって初めて読んでいる。実は、読みたいと思っていた矢先、偶然にも子どもが借りてきたのだった。それを拝借して読んでいる最中。

原著は1976年の発行。しかし扱われているテーマは、全然色あせていない。それどころか、ますます重要な(深刻な)問題となっている。それが原タイトルでもある To have or to be ?

途中、大学の授業にもふれている。to have志向の授業と、to be志向の授業。換言すれば、知識を持つことと知ることの対比でもある。

いま考えていることと接点の多い本だ。それはボク個人に由来するのではなく、きっと時代のせいだろう、と思う。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...