2013/08/16

『社会心理学講義』

小坂井さんの新刊

意を強くさせられる本だ。

「世界は夥しい関係の網から成り立ち、究極的な本質はどこにも見つけられない。しかしその関係こそが堅固な現実を作り出す」。

知覚レベルでさえも関係でしか成立しないのだから(例、色は単独では存在しえない)、認知レベルであれば、なおのこと。

これまでバラバラだった「知識」に糸をとおしてくれるのもありがたい。

はっとさせられる引用も多い。

「忘却と歴史的誤謬が国民形成のための本質的要因をなす。したがって歴史研究の発展は国民にとって危険な試みなのである」(ルナン、1992)。

仙台駅。お土産階は三全が行列。レストラン階は青葉亭が行列。今日もUターンラッシュ。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...