さて、電車で下関に行った。初の関門トンネル。トンネルに入った瞬間、ドーバー海峡のトンネルにいるような錯覚に襲われた。別の国に行くような気分と言えばいいだろうか。
降りた8番線にトイレの案内表示があった。一瞬、目を疑ったのには訳がある。赤い矢印とともに「東京側25m」と書かれていたからだ。間違ってはいないけど、いくらなんでも東京とは大袈裟だ。階段の下にも「8番ホーム東京側30m」という案内がある。さすが長州。
生まれて初めての下関。駅舎が工事中で、どちらが繁華街なのかすぐにわからない。行ったり来たり。
案内所で勧められた唐戸へ。赤間本通り商店街は「テナント募集中」だらけ。聞けば、路面電車がなくなった1965年ごろから衰退の一途だと言う。街の角角には首相のポスター「日本を、取り戻す」 。
横断歩道には「交通弱者用押ボタン」、バス車内には「お客様各位 御乗車ありがとうございます。只今、謝辞・謝礼の励行を実施しています」の掲示。シャッターの降りた喫茶店には「cheap coffee stand」の表示。
独特の雰囲気が漂う下関。