2013/11/14

3日め

お昼休み、学生と一緒にチラシをポスティング。
そのようすを見ていた人が、戻ると声をかけてきた。
ふだん構内の整理や清掃をしてくれている人だ。「シルバーの人」と言うらしい。
「何を配っているんですか?」
チラシを見せると、「住んでいるマンションで配りますよ」と言ってくれた。百戸ぐらいだという。ありがたくお願いした。
こんな展開になるとは。3日続けた甲斐があった。これだからやめられない。
聞けば、現役時代は高校の先生。「学生と話すのが楽しくて」。
感謝。

電車内で読み終えたのが、蜂飼耳さんの『空席日誌』。
平田俊子さんの『スバらしきバス』同様、詩人の散文はリズムがあって、読みやすい。
冒頭から飛ばす。駅で、立ったままちくわを食べている女の人が出てくる。出てくるテーマがボクの思い出と重なる。年齢が20以上違うのに不思議だ。犬に噛まれた話、どんど焼き……。
こんなくだりもある。「廃屋はどうしてこうも饒舌なのだろう。ときには、人が暮らしている建物よりもあからさまに、ここにいる、と訴える」。
以前、紀要に書いたエッセイ「饒舌な痕跡」を思い出した。
季節外れに買うビーチサンダルの話、「いまごろ、なんで」もある。ホテルで使うためで、水辺に遊びに行くためではない。ボクも、ビーチサンダルは旅のお供。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...