2014/02/25

命名と世代

帯の惹句に引かれて『100年後の人々へ』を読んだ。

最後の最後に名前のことが出てくる。

「子どもたちへの名前にも、親の思い入れや期待を入れたくなかったので、三人迎えた男の子の名前は『太郎』……」「彼らには一切の重荷を載せない、白紙の状態で、自分の人生を選んでほしいと思ったのです」と続く。

こういう発想は、このあたりの世代に顕著なのかもしれない(著者は1949年生まれ)。ボクも同じように考えたから。

「名前で呼び合うつながり」という節がこのあとに出てくる。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...