もんじゅ君も書いている。
この本は、同名サイトに掲載された文章をまとめたものの第2弾。
私たちは、2011年3月11日の大震災において被災された方々のことを心に刻み、歩みたいと思います。そして、どのような状況にあっても言葉を恃むことを大切にしたいと願い、ホームページ上での連載をはじめることにしました。毎月さまざまな方に、過去から蓄積されてきた言葉に思いを重ねて書いていただきます。もんじゅ君は、伊丹十三の『ヨーロッパ退屈日記』から引用。
われわれは、まず、折あるごとに不満を述べあい、議論をたたかわし、役所に苦情の電話をし、新聞や雑誌にすぐれた記事を発見した場合には、手紙を書いて激励しようではありませんか。「すぐれた記事を発見した場合には、手紙を書いて激励しようではありませんか」。
その効果はあまりにも小さく、前途は気の遠くなるほど遥かです。しかし、これが、誰にでもできる唯一の道造りではないでしょうか。
そう、言わないと伝わらない。
「小さく……」。
そう、あきらめない。あきらめるのを待っている人がいる以上。
もんじゅ君、最後に。
「そしていちばんたいせつなのは、あなたのとなりにいる人、家族や友達、職場や学校の人たちと、この話題についておしゃべりすることです。変なことを『変だ』と口に出せない空気を変えていく。これこそが、ふつうの人ひとりひとりにしかできないことなのです」。