2014/04/19

術後の日常

ある研究会。
K先生が眼帯姿だった。
ためらっているのが伝わったようで、緑内障の手術をしたと教えてくれた。
手術の内容をうかがったら、すごすぎて正視ならぬ正聴できなかった。麻酔も目の部分だけなので、医師の会話も聞こえるし……。
点眼薬のことをうかがったら、「よくぞ聞いてくれた」と、鞄から点眼リストを取り出して見せてくれた。点眼リストは時間割のようになっている。「行」が点眼時刻で、「列」が点眼薬名(色分け付き)。
薬は全部で7種類。うち4種類は3時間おきに数回。しかも薬によって回数が異なる。複雑だ。薬同士の間隔は5分と来てる。面倒だ。プログラムしたタイマーを持っている人もいるらしい。スマホがあればできるかも。
ボクは寝ないとうまく点眼できないが、K先生は「うまいで」と。
とにかく目に菌が入らないようにしないといけないので、お風呂に入れるようになったのも最近とのこと。顔は濡れタオルでぬぐったり。
もちろん目の酷使はよくない。しかし、「研究者たるもの目を使わないわけにはいかない。情報の8割は眼からだし」。
「ここはグッとこらえて、目を休ませてあげて下さいよ、K先生」。

京都駅。構内の照明を間引いてあって適度な明るさで、ヨーロッパにいるようだ。落ち着く。外国人旅行客にもしっくりくるのではないだろうか。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...