そこでの大先輩(小林宏一さん)が、研究所の設立経緯を書いていた。
電話の積滞(電話の加入申し込みをしてもすぐ設置してもらえない状態)解消のめどが立ち始める一方で、情報化社会論が提唱され始めるという時代の転換を敏感に察知した電電公社(現、NTT)を中核に設立された、メディアと社会の相関をさぐる研究所であった。経緯をいまごろになって知った。
スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。 ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。 シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...