2015/10/31

ブログ発のブーム

こんにちの若冲ブームのきっかけを作ったのはブログらしい。
2000年、京都国立博物館が伊藤若冲展「没後200年若冲」を開催した。最初はガラガラだったのが、後半になって盛り上がり、館員を驚かせた。マスコミでの宣伝もなかった(若冲をワカオキさんと読む人も多かったらしい)。
ある大学生が、卒論でこのブームに取り組んだ。その結論は、偶然この展覧会を見た若い世代の人たちが、当時普及し始めていたブログで、「スゴイ」と発信したのが最大の理由だというものである。
とすれば、「若者が、先入観なしに自身の目で若冲を発見したことになる」(辻惟雄)。
』2015年11月号より
卒論の現物を見てみたいものだ。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...