2015/11/05

Street people

ホームレスの人を20年以上にわたって撮影してきた写真家、高松英昭さん。

意外にも「路上は社会のシェルターであり、失われた人間関係を回復させる場所だと気づきました」という。

人がホームレスになるのは、住む家やお金がなくなった時ではなく、社会や頼れる人間関係を失った時だとも。つまり彼らが必要としているのは、経済的支援だけではなく、当たり前の人間関係を築くことなのだと。

「支援する側の発想は、まず路上生活から脱しましょうというものがほとんどです。でも路上からの脱出を急ぐあまり、人間関係は置き去りにされることもある。僕たちは支援する、されるという一方的関係を越えて、立場の違う人たちと、どういう人間関係を築いていくのか。そのヒントは路上にあるのではないかと思います」。

ビッグイシュー日本版」No.274から。