2016/05/06

原題は「思い出(Les souvenir)」

愛しき人生のつくりかた」(2015年封切り)。

子ども時代の場所を訪れる祖母と、彼女の思い出を共有しようとする孫。出会った頃を思い出し再起を図る両親(郵便局を定年退職した父と教師の母)と、父を支える子。好きになった女性(祖母を通じて再会する)が自分と同じ経験をするという不思議。
  • ジャン=ポール・ルーヴ監督演ずるホテル経営者がいい。目が温かい。
  • 最後に流れるBerryの挿入曲(幸運)がいい。すべては、この曲のためにある。と言い切ってしまうと、それまでがおまけのようになってしまうので、あまり強調はしない。
  • 登場人物の数だけ主人公がいる。
邦題の解答は原題というしかけ。
フランス語のsouvenirは思い出なのに、英語になると「もの」になる。「本人が出来事、旅などを思い出すきっかけとなる品」。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...