【ローマ=共同】
12月20日、日本の高校生4人がサンピエトロ広場で、ローマ法王フランシスコの一般謁見に参列した。日本・バチカン国交樹立75周年記念の中高生向け作文コンクールで優秀作に選ばれた面々。作文テーマは非暴力。
その一人、田園調布雙葉高校の戸川馨さん(17)。「法王と握手したら、とても柔らかくて温かかった。一般謁見に参加し、世界一小さな国だけど、その影響力はとても大きいのだろうと感じた」。
印象と手の感触が一致したようだ。
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握手の魔力
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萩野脩二『平生低語』71 ページ
たまたま読んだ竹内実先生の「毛沢東主席との1時間半」という文章で、竹内先生が毛沢東と握手した時、こう書いている。
“握手をするとその手はやわらかくあたたかくわたしの手をつつんだ。まったく、それはあたたかくつつんだという感じだったのである”。竹内先生は毛沢東と1時間半も作家代表団の一員として話したのであるから、この“あたたかくつつんだ”という感じは、私のようなちょっと義理的にした握手とは違っている。竹内先生は、このように毛沢東に“あたたかくつつ”まれたのである。そのことがその後の竹内先生の...