非常に残念に思うのは、ダウン症は程度によっては才能を発揮する方も多いことを知らなかったことです。医師に最初に言われた言葉があったので、ぼくは未知子に特別な教育は施さなかった(※医師に言われた言葉とは「二十歳までしか生きられない。生きた人形と思ってください」)。
今にして思えば、ぼくは書家のような家系に生まれ、ぼくの名も書の達人だった弘法大師の「弘」からとっているのでね、未知子に書を習わせてあげていたら、違った生き方があったかもしれないと思うことがあるんですよ。今はNPO法人運営の障害者施設で、ぬいぐるみを作っていて、器用でセンスがあるんです。書にも向いていたんじゃないかな。
世の中には背の高い人、低い人、めがねをかけた人もいる。いろんな人がいる中の一人ですから。障害のある人もいることを知ってほしいと思うし、健常の子にもすごく勉強になると思うんです。
東京新聞「家族のこと話そう」長女の障害隠さずに
20200726朝刊
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未知子さんは、立ち会った医師の言葉に反し、名前を地で行っている。医師にあの一言を言われたとき、母親は失神したそうだ。
彼女の作ったぬいぐるみを見てみたい。