2020/12/31

ビューティフル・ネーム

先日(12/23)、ラジオのスイッチを入れると、懐かしい曲が流れてきた。「モンキーマジック」。ゴダイゴの曲だ。ゴダイゴが今年はやったのか、番組のテーマは「今年のホットミュージック」。結局、ラジオでは流れなかったが、思い出したのが「ビューティフル・ネーム」。 「今日も子どもたちは」で始まるあの曲である。

「ビューティフル・ネーム」は、1979年国際児童年」協賛歌として作られた。みんなの歌でも流れた。英語歌詞のタイトルはEvery Child Has a Beautiful Name。歌詞は英語と日本語で微妙に違う。

Child of mine, what a beautiful name!  僕の子供、なんて美しい名前だろう

A beautiful name, what a beautiful name!  美しい名前、なんて美しい名前だろう

We grow and change  僕らは育って変わっていくが、

But we're all the same  実は全然変わってない

As people still  そう、人々みんな

We're all the same  子供のころと変わってない

Every little child can laugh and sing in the sun  子供たちはみんな笑ってお日様の下で歌うんだ

Their song will be heard by everyone  その歌はみんなに聞こえるだろう

Big and tall, short and small  大きかったり、背が高かったり、背が低かったり、小さかったり

Black or white, dark or light  黒人でも、白人でも、暗くても、明るくても、

No, it doesn't matter at all  そう、そんなことは全然問題じゃない

Cause no one's wrong and no one's right  誰が正しくも、間違ってもいない

Every child (on earth ) has a beautiful name  子供たちはみんな美しい名前を持っている

A beautiful name, a beautiful name 

We grow and change  僕らは育って変わっていくが、

But we're all the same  実は全然変わってない

As people still  そう、人々みんな

We're all the same  子供のころと変わってない

Child of mine, what a beautiful smile!  僕の子供、なんて美しい笑顔だろう

A beautiful smile, what a beautiful smile!  美しい笑顔、なんて美しい笑顔だろう

You really make my life worthwhile  お前は僕の人生に価値を与えてくれる

With your smile, my life's worthwhile  お前の笑顔で僕の人生に価値が生まれる

So hold them close and hug them oh so tight  だから子供たちを胸に抱いて、きつくハグしてあげよう

Show them everything will be all right  全ては大丈夫だと教えてあげよう

[Repeat]

Ooh-ah ooh-ah la la la la, la la la la, la la la la x twice

[Repeat]

※歌詞と訳は、「ビューティフル・ネーム」英語で歌おう!(英語・韓国語 トリリンガル♪楽習講師)から。

「ビューティフル・ネーム」で検索すると、鷺沢萠さんの同名作品集がヒットする。発行は2004年だが、このとき既に彼女は鬼籍。

 出版社サイトにはこうある。「生前から構想していた、1つの主題に貫かれた3つの物語。最終篇は未完に終わった。また、自身の高校時代を描いたと思われる絶筆も併録。書くことに走り続けた作家が最後に遺した小説集」。

 3編とも在日韓国人が主人公。内容は、本人の独白のようで、小説に思えないほど(もちろん小説なのだが)。読者は、主人公にインタビューしたような錯覚を覚える。名前研究の必読文献だ。モデルがいそうだし、取材も綿密。

 第1編にはドリームズ・カム・トゥルーの「眼鏡越しの空」が、第2編には韓国の童謡「故郷の春」が出てくる。未完の第3編に曲名は出てこないが、完成の暁には入ったのではないだろうか。第1編も第2編も、その曲名が作品タイトルに使われている。ちなみに第3編になるはずのファイル名は、A案が「ぴょんきち」、B案が「チュン子」。どちらも主人公のあだ名。ボクとしてはB案が好み。

 文庫本には重松清による解説が収録されている。これがまたいい。読んでほしい。

 振り返ると、今年は名前の話題が尽きなかった。最近では、「私の名は「次は男の子」だった 改名した中国女性の思い」という新聞記事。その前は、大坂なおみの名前入りマスク。さらにその前は、COVID-19による犠牲者の紹介記事。たとえば、ニューヨークタイムズは一面に載せた。ひるがえって日本は、というと、バッシングでそれどころではない。悲しみを共有しようとしない。COVID-19関連の命名も話題になった。たとえば、イギリスのジョンソン首相は男児に主治医の名前をつけた

 夫婦別姓議論も自民党の抵抗で後退、パスポートの旧姓併記でお茶を濁すありさま。「やまゆり園事件」裁判での匿名審理。名前の代わりに甲Aや乙Bが用いられた。甲は死亡した入所者、乙は重軽傷を負った入所者を示す。

 アルファベットの姓名表記で、名字、名前の順にするという政府の方針も話題になったが、いまさら感しか漂わない。その後、どうなったのだろう。中国も台湾も韓国も最初から姓名の順だった。日本の権力者の自己肯定感は低かった。ひたすら欧米系に合わせた日本の成れの果て。来年はどんなことで名前が話題になるか、世界で。