さて会場に入ってすぐの場所に牛の立体が(写真は毎日新聞から)。作品の近くにこんな解説が添えられていた(引用は詳細な「展覧会テキスト」から)。
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のっそりとした牛の姿や合唱する蛙の声は、自分にとって郷里・八女の原風景なのだと牛島智子は語ります。同時に、「牛」は坂本繁二郎が得意としたモチーフでもあり、「食」という私たちと自然の接点、生命維持の出発点を喚起するモチーフでもあるとも言います。近年、牛島は牛をモチーフとした作品を集中的に制作していますが、そこには牛島にとっての八女の原風景、繁二郎への憧憬、「食」への思索、あるいは作家の名前にかけた言葉遊びが折り重なっています。
彼女の名字に含まれる「牛」が作品のひとつのきっかけになっている。名前と作品にこんなケースがあるとは。