東京新聞「こちら特報部」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/223013
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「洋上の楽園」から「地獄」へ…ダイヤモンド・プリンセス号集団感染は人災だったのか?
乗客だった千田忠(79=元酪農学園大教授)は「記録しなければ」と、客室の内線電話を使い、乗客の聞き取り調査を始めた。
「持病の薬がもうない」「熱がある」。悲惨な状態にメモを書き留める手元は震え続けたという。
千田さんたちは、あの時の乗客らとつながり、週に1度、「あの船内隔離は何だったのか」と勉強会を開催している。
千田は憤慨する。「政府は独自の検証検討をせず、無責任に見切り発車させた。再び感染症が起きたら、責任を寄港する自治体に丸投げする構造はまったく変わっていないのに」「この国はどれだけ命の犠牲を払えば気が済むのか。再び同じ轍てつを踏むことにならないか」。