東京新聞 2024年12月29日朝刊
元日の能登半島地震での偽救助要請投稿、なりすまし広告詐欺、闇バイトの秘匿性アプリ、クルド人などへの差別言動や選挙戦でのネットの積極利用と、交流サイト(SNS)が常に「主役」であり続けた1年だった。そこでいつも課題となるのは「匿名性」だ。
以下、各段落冒頭の引用(パラグラフ・ライティング)
●しかしこの問題、公判廷や事件・事故の報道の現場においても、現れ方は一見真逆であるものの通底した課題を抱えている。
●にもかかわらず、日本の場合は名前を出すことに強い忌避感があり、社会のスタンダード(標準)になってしまっている。
●こうした空気感をつくってきた要因には報道があり、かつての電力会社社員殺害事件に始まり、とりわけ女性が被害者の場合にセンセーショナルなのぞき見報道が起きやすく、ネット上でのさらしの対象になるなど二次被害を招く状況もある。
●日本では匿名社会化が急速に進んでいるが、これもメディアが深く関係している。
●為政者への批判や内部告発など、身の安全を必要とするときには匿名が社会的に価値のある場合もあるだろう。
●名前を語ることで人をおとしめるのではなく、名前を大事にすることで社会を良くすることが求められている。
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権力側はいつも名前の力をおとしめようとしている。そして、それに与するのがメディア。それを批判する手段として、部外者の論考を“活用”する。いいことだ。