2011/09/21

余は如何にして「帰宅難民」となりし乎

卒論ゼミ→会議→修論中間発表会→個別指導。
これが本来の予定だった。

ところが15号の襲来で、学生は午後から休講、学生の立ち入り禁止。13時からの発表会も延期になった。既に、外は強風、激風で、構内の移動もままならない。そんな状況でも、外を見ると中央線は動いている。ああ、何とか帰れるなあ、と思い、夕方、職員の人とタクシー相乗りで駅まで行こうかというあたりまでしか考えていなかった。
16時40分頃、下に行くと、車が既に待っていた。タクシーではなかった。中にいたのは同僚。彼がタクシー代わりにピストン輸送してくれると言う(車の中は研究室と同じ雰囲気)。職員の人も一緒に国分寺駅まで送ってもらった。
中央線はボクの乗る区間であれば、順調に動いている。余裕をかまして、その1。駅ビルの無印良品に寄って、「くらし中心」の最新号をもらいに行った。その2。ホームのゴミ箱に捨てられた駄目傘を撮影、台風の記号として。

ここまでは順調だった。

乗った電車は次駅のホームに電車がいないことを確認しながらのかくかく停車。線路途中での停車をふせぐためだ。新宿駅の信号設備に落雷もあり、結局、吉祥寺駅に着いたのは18時すぎ。ここまで、ざっと1時間(ふだんの4倍)。電車のドアは途中で個別開閉に切り替わった。

井の頭線は強風で運行見送り中。階段に青や白のシートが敷かれ、そこに待つ人たちが座っている。新聞の写真では、その部分が写っていないので、そのまま座っているのかと思っていた。ホーム内にはパイプ椅子が用意され、そこにも人が座っている。別にごった返してはいない。喫茶店や本屋で待機していてる風だ。ボクは、と言えば、本を読んだり、ラジオを聞いたり…。

強風が止むまで「運転の見通しがたたない」との構内アナウンスが繰り返されているうちに、1時間半が経過。19時半すぎに運転再開した。しかし、安全確認のため、運行時速は15km。20分ほどすると、池ノ上駅付近で倒木が見つかったと案内があり、富士見ヶ丘駅で足止め。

結局、下車駅に着いたのが20時半。全体で3時間半の旅となった。

今回の経験で、「帰宅難民」過程を知ることができた。それにしても、つくづく車内アナウンスは変だ。「みなさまにはご迷惑をおかけしています」。責任は鉄道会社にないし、運転を強行して事故を起こしたら元も子もないのに。迷惑をかける側、受ける側と言う二分論にも違和感がある。お互いさまだろう。

以上、時間の記述には、ときどき家族に送っていた実況メールが参考になった。

フルネームで呼んでくれてありがとう

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