2011/11/23

卒論の書き方1:引用と孫引き

「卒論の進め方」は小休止。

論文で他論文の引用は欠かせない。実際の定義はよくわからないが、ここでは「転載」と「要約した引用」を「引用」としよう。

◎本文中で引用する際は、どの部分が引用か、どこからの引用か、この2点を明記する。

A. 転載
 転載量が多い場合:その部分をブロックで書く
 転載量が少ない場合:「と」で頭としっぽをはさむ

B. 要約
 例:鈴木(2009)によれば、◯◯である。

C. 孫引きの場合
 例:田中(2010)によれば、鈴木(2009)は◯◯であると主張する。
 ※元論文を読んでいないことを明記する

◎鈴木(2009)は「鈴木某が2009年に公刊した、あるもの」を指す。

◎引用元や出典を明記する理由
 法律上は著作権の問題であるが、実質的には、その著者へのお礼、そして何かあったときに(ずるいかもしれないが)、それはその人の記述であると主張できる。

2019年7月14日改訂

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...