2011/11/28

卒論の書き方6:論文、最後の最後

研究が完璧であることはない。したがって、論文の最後は、ああすればよかった、こうすればよかったと、反省的内容になりがちだ。

それはそれでいいのだが(気持ちもよくわかる)、それだと、じゃあやり直したら、と言いたくなるし、どうしても気持ちが後ろ向きになってしまう。読むほうも気が重い。

ならば、どうすればいいか。

それらをすべて前向きに転じることだ。それが論文の最後、「今後の課題」に書かかれるべき内容だ。

課題は実際に自分がやらなくてもいい。今後はこんな点に注意が必要だとか、こんな研究をしたいとか、望まれるとか……。後輩の参考になる。

読む側も、そのほうが気分は良い。ひいてはそれが論文の高い評価につながる。

2019年7月17日改訂

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...