2012/01/21

ようやく東北へ

昨日、雪の東京をあとに南三陸へ向かった。ずうっと気にかかりながら、なかなか行けなかった旅がようやく実現した。カラスさんに感謝。

仙台駅前で牛タンで腹ごしらえ、準備万端ととのえてシャトルバスに乗ること2時間。着いた先は「南三陸ホテル観洋」。今日の宿だ。

夕食までの2時間程度を町の中心部へ。廃線跡のような気仙沼線を歩く。そのまま行けると思ったら、橋がない。橋の跡さえない。道路に戻り、仮設の鉄板橋を渡る。

ガソリンスタンドで聞くと、かろうじて残っている建物は南三陸署。そして、その右側の向こうに見える鉄骨だけの建物。それが「防災対策庁舎」だという。近づくと、正面に祭壇が用意されている。居合わせた人が合掌して去っていった。骨組だけの姿は広島の原爆ドームに近い。

周りを見渡しても、目に入るのは、がれきの山を築くだけのブルドーザ。まだ先が見えない。近くに仮設住宅入口の案内板があった。住んでいる人がいるのかいないのか判然としないが、何もないところでの生活は想像を絶する。

ホテルはすっかり復旧していて、利用した範囲では災害を感じさせない。ロビーのボランティア情報の掲示、工事関係者の宿泊姿、近くに住むらしい子どもたちの勉強姿を別にすれば、だが。




フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...