昨日に続き、よく歩いた。
夕方から、国会大包囲。
人流制御は国会議事堂前駅から始まり(官邸付近の出口を封鎖)、国会議事堂正門に近づくほど、厳しくなっていく。
その一環が矢印に寄る案内。交差点で、看板を手にした警官がスピーカーで迂回を指示している。
「立ち止まらず、矢印の方向にお進みください」。言葉は「やさしい」。
撮影していると、 赤い矢印の部分を剥いで、方向を変えた。その裏まで確かめていないが、マグネットか、マジックテープか。
国家の可変矢印。あの方向も変えたいものだ。
さて、行きの電車で、赤川次郎の「ベートーヴェンを聴く夜」を読んだ。東電、菅、野田の話も出てくる。で、なぜ彼はベートーヴェンを聴くのか。
前へ進むエネルギーに「人間の気高さ」を確かめたいから。
(だから、引用者)ベートーヴェンを聴く夜は、なおしばらく続きそうである。
彼の行った、あるコンサートで、クラシックファンを自称する小泉首相(当時)が入ってきた。すると、場内から拍手ではなく、ブーイングが起こったという(報じられていないだろうなあ)。そのときの彼の感想。
「この国も捨てたもんじゃない」と。同時に「こういう意思表示をするする人がいることは新鮮な驚きでもあった」。
エッセイには、もちろん、猫の話も出てくる。
『図書』7月号では、小池昌代の「沃川(オクチョン)へ」もいい。
2012/07/29
フルネームで呼んでくれてありがとう
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