カーネマンの『ファスト&スロー』を読み始めた。
上巻の前半は、社会心理学の知見が「プライミング」という視点で再構成されている。ボクなどは、プライミング概念の適用範囲に驚かされる。
個々人の意思決定はそのときの状況に左右され、その意味では「合理的」とは言いがたい。しかし、それぞれがそれぞれの状況にいることで、全体として、あるいは、その帰結として、バランスが取れるというか「合理的」な決定に近づけるのだろう。人間の多様性は重要だ。そう思わせる展開になっている。
これ以降、どんな展開になるのだろうか。
フルネームで呼んでくれてありがとう
スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。 ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。 シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...
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バニアード (1999)の『 心理学への異議 』( 鈴木聡志 訳 2005)はいい本だ。内容も訳も。 その本の原注に、以下のような記述があったのをすっかり忘れていた。 心理学研究で調査される人を表現するのに「被験者(subject)」と「参加者(participant...
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■コートネームとは 2013.7.5 http://www.osaka-shoin.ac.jp/life/report/2013/07/p=13896 バスケットボールのように展開が速いスポーツでは、いちいち「綾小路麗華シュ~~~ト」なんて名前で呼んでいる時間がないので...
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『 卒業論文のデザイン 』読者のみなさんへ 文中で紹介した文献の改訂版、読書案内向きの新刊が出ています。以下はそのご案内です。 ▼p.16 「型を知り手本をまねる」最下行 『APA論文作成マニュアル第2版』→ 『 APA論文作成マニュアル第3版 』 ▼p.29 「コラム6 」C...