2013/08/14

「本名の使用」

福岡安則 1997 本名の使用 福岡安則・金 明秀 在日韓国人青年の生活と意識 東京大学出版会, pp.77-91.

「本名使用度」* を従属変数とする重回帰分析(説明率 = .150)
独立変数:性別、年齢、学歴、同胞サイズ、親の民族意識民族教育接触、被差別経験、民族団体参加、父親の職業階層(太字は< .05)

*「本名使用度」:1 すべて通名、2 ほとんど通名、3 どちらかといえば通名、4 ほぼ同じ、5 どちらかといえば本名、6 ほとんど本名、7 すべて本名
「なじんだ名前で生きることが、自然な行き方だ」という感覚が、むしろ、現在の在日韓国人青年(3世:引用者注)の通名刺用の根拠となっている。
調査票と単純集計

参考文献
原尻英樹 1989 在日朝鮮人の生活世界 弘文堂
伊地知紀子 1994 在日朝鮮人の名前 明石書店

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...