2015/12/14

プラグマティクス(語用論)

このところ、聞いたり見たりするものに語用論(的発想)がある。

たとえば、
人工知能 Artificial Intelligenceとは言っても、人工知性 Artificial Intellectとは言わない。
そこから知能と知性の違い、機会と人間の違いを論じる。

異文化コミュニケーションとは言っても、異文明コミュニケーションとは言わない。
そこから文化と文明の違いを考える。歴史を考える。

 意味をよく知らなくても聞いたただけで違和感が生じる。耳にしただけですぐ違和感を覚えるのは不思議と言えば不思議だ。その語の使用場面、使用例が蓄積されているからなのだろうけど。違和感は新しい用法を生み出すきっかけでもある。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...