きょうは月曜日。夏休みとは言え、ふだんの大学のようすも見られる日の設定も悪くない。というのが第一印象だ。
帰りの電車。
やせ気味の老母と、彼女を脇から支える娘の二人組が乗って来た。少しよろよろしている。席を譲ろうと立ち上がったら、「シルバーシートまで行くからいい」と固辞された。しかし、そんな余裕があるようには見えない。シルバーシートまで行かなくたっていいのに、と腰をおろそうとしたら、隣の女性がすくっと立ち上がった。けっきょく、その席に老母は座った。
以下、老母と娘とのやり取り。
どうやら、施設からの外泊で、自宅に戻る途中らしい。夕食をそこですませてきたのか、そのようすを見ていたらしい娘がお母さんに言う。
「もっと食べないと、どんどんやせちゃうよ」。
幸い、ボクの母は食べていたほうなので、こうしたことを言った記憶はないが、それでも、「〜しないと、〜ちゃうよ」は言ったことがある。
「歩かないと、足が衰えちゃうよ」。
実質的に脅迫メッセージだ。いまだったら、言わないだろう。が、当時は口にしてしまった。
言われる身になったら、言えっこない。でも、ボクも言われるのだろうか。