2016/09/22

名前負け!?

 2016年度「国語世論調査」が発表になった(国語ではなく、そろそろ日本語としてもいいのでは)

 その中に慣用句の理解という設問がある。さらに、その中の一つが「名前負け」。正答が83.4%、誤答が9.3%。

 誤答とは「名前を聞いただけで気後れしてしまうこと」。選択肢を考えた人もすごいが、9%の人が「名前で負ける」ことと考えている。
 残りの回答は、両方の意味がある3.5%、これ以外の意味である1.7%、わからない2.1%。
年齢別では、本来の意味である「名前が立派で中身が追い付かないこと」は50 代が最も高く90.3%、「名前を聞いただけで気おくれしてしまうこと」は16~19 歳が23.8%と最も高い。

 おもしろかったのが「やる/あげる」問題。
(ア)植木に水をやる 59.8%、(イ)植木に水をあげる33.6%。(ア)と(イ)どちらも使う6.4%。「あげる」派が増えている 。
 年齢別に見ると、「水をやる」は 30 代(41.6%)、40代(42.6%)を除いて5割弱~7割台後半、特に 60 代以上で他の年代より高く7割台。「水をあげる」は20 代~40 代で高く、5割前後、30~40 代では「水をやる」を5~10 ポイント上回る。

フルネームで呼んでくれてありがとう

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