2016/10/28

卒業生からのメール

 深夜、こんなメールが届いた。メキシコ発だった(時差は14時間)。ありがたく、ありがたく、何度も読み返した。この学生はインパクトのある名前だったので、名前は覚えていたものの、顔が思い出せない。
 メールでは、学部や大学のことにもふれられている。賛同することばかり。

【第一報】

東経大コミ部を2009年に卒業しました○○といいます。覚えていらっしゃるでしょうか?

お忙しい中突然ご連絡してすみません。広島出身で端艇部に所属しておりました。

1年の時に先生の講義を受講し、私のブログの発表をさせていただきました。卒業は恥ずかしながら半年遅れましたが…‥

(略)

先生の授業はとても面白く、また広島への関心も持っていただいており、◇◇として、勝手に親近感を感じておりました。

私は今年初めより仕事の関係でメキシコに赴任しておりまして、実家から東経大の学報が届き、懐かしく思い、ご連絡しました。

私にとって海外で働くことは子供の頃からの夢でした。違う文化・言語の方々と関わって仕事をする中で、コミュニケーション学部で得た知識や見識を多く活かせていると実感しています。

先生の社会心理学の講義もとても興味深かったです。

コミュニケーション学部のことを知らない人にはよく「就職に役立たない」と言われることがありますが、私という人間の一端を形作るかけがえのない物を得ることができました。

就職に役立てるために大学に行く、という考え自体が不思議ですし、そうして通った大学はただの塾と同じと思っています。

本当にコミュニケーション学部を選んでよかったと思う日々です。

この機会にひとことお礼をお伝えしたいと思い、ご連絡しました。私はおおぜいいる学生の一人にすぎませんが、先生は私にとって大変印象に残る先生でした。

現在ブログは更新しておりませんが、Instagramで「□□」というユーザー名で更新しています。Instagramは写真主体なので、人間関係が濃いFacebookより気楽に感じています。ブログも再開したいなと思っていますので、よろしければご覧ください。

メキシコや○○に来られる機会がありましたら、ぜひお知らせください。

さらなるご活躍をお祈りしております。

【第二報】

追記です。もし万が一、以前の発表のように講義の材料としてできることがあれば何でも言ってください。

今の仕事はローカルスタッフへの業務指導、マネジメントが主ですので、スペイン語に四苦八苦しながら楽しくやっています。

よろしくお願いします。



◇◇の部分は、今回はじめて知った内容だった。このことにふれると、本人が特定できてしまうので、伏せた。ブログへのリンクがあったので、見に行くと、本人と家族の写真があり、思い出した。おお、彼だ。

「コミュニケーション学部のことを知らない人には‥‥、私という人間の一端を形作るかけがえのない物を得ることができました」は学部にとって、かけがえのない一文だ。うれしい。


フルネームで呼んでくれてありがとう

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