『世界のお墓』。
こういうジャンルの本を何と呼ぶのだろう。たとえば、『世界で一番美しい駅舎』。タイトルに、「世界」が付いたり、「一番」が付いたり、「美」や「絶景」が付いたり、「死ぬまでに一度は」が付いたりする、写真主体のムック。
このジャンルにお墓もあるとは。まさに「メメント・モリ」。
「死者を想え」。自分も必ず死ぬことを忘れるな。死と生に畏怖の心をもて。
楽しいお墓もある。ルーマニアのThe Merry Cemetery in Sapanta。
いいなと思ったのは、自然に朽ちるタイプ。たとえば、オーストラリア連邦メルビル島のPukamani Poles。「死者とともに逝く墓」。
先住民族ティウィ族のお墓だ。墓標が木製で(高いものだと高さ4m。直径30cm)、やがて朽ちてなくなる。「肉体が朽ち、死者の魂が慰められたら墓標もまたともに朽ちるのだ」。
同じようなお墓として、カナダのMortuary Poleも紹介されている。これも「朽ちて自然に還る墓」。死者と暮らすお墓?、City of the Dead(エジプト・アラブ共和国)も紹介されている。
世界各地の葬送は、自然環境にかなっているとの解説があった。木の育たない土地では火葬は容易ではない。だから鳥葬(ラサ)。
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Pukamani(プカマニ)はティウィ語で、タブーを意味する。
40年前、バナラシに行ったとき、荼毘に付している光景を目の当たりにした。まだ20代だったボクには死の日常というよりも好奇心が先行した。
2016/10/25
フルネームで呼んでくれてありがとう
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