2017/11/05

名は体を……

宇宙飛行士 油井亀美也(ゆい・きみや)さん
 1970年、長野県生まれ。
 仕事のとき以外は甘やかされて育ったので、すごくおっとりした子どもでした。父方の親戚が付けた「亀美也」という名前は「(カメのように)ゆっくりでも少しずつ前に進んで目標を達成する人に」という思いが込められています。名前の通り、子どものころは競争心がなく、運動会では転んだ子が起き上がるのを待って一緒にゴールしたりして、両親は歯がゆい思いをしたそうです。家計の事情もあり防衛大に入り、自衛隊に入隊したので、おっとりしているわけにはいかなくなりましたけど。
東京新聞朝刊 2017年11月5日「家族のこと話そう

「高度経済成長」の只中で万国博があった、あの年に「ゆっくり」。本人は「ゆっくり」を「おっとり」と解釈しているのがおもしろい。
「高度経済成長」は、農家の「家計の事情」を変えなかった。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...